歌謡曲ファン必携CDコンピシリーズ

歌謡曲を知るための手がかりシリーズ。


△カルトGSコレクション
 シングルだけで消えたBC級GSにスポットを当て、ガレージとしてのGSというものを世に知らしめた偉大なるコンピ。もちろんガレージでない作品も収録してあるので純歌謡曲人も安心して手に取れるが、それよりもロックとしてGSを認識していない御仁にこそお勧めする。収録曲についてはここを参照。コロムビア、テイチク他東芝を除くGS時代のメジャー会社各社から出ている。すでに廃盤のものばかりだがもっとも強烈なビクターのものはまだ手に入れられるので見かけたら購入をお勧めする。ただしBMG編の一部は幻の名盤解放歌集内に間借りしている。おもに黒澤進・中村俊夫両氏が監修。収録・「トンネル天国」ザ・ダイナマイツ「離したくない」ザ・ヤンガース「のっぽのサリー」アウト・キャスト他。(パワーアップバージョンとして「カルトGSモンスターズ」シリーズのリリースが始まりました。)

△60’sキューティー・ポップス・コレクション
 いわゆるひとりGSを集めたコンピで東芝、コロムビアほかの各社から出ている。すざまじいガレージ歌謡からラテン・カルト・純歌謡・R&Bまでを飲み込み、無自覚的なサイケを強く感じさせる。残念ながら殆どは廃盤である。しかしこのシリーズの続編的性格を持つテイチクの「ビートガールズコレクション」シリーズなど、同系統のコンピにはまだ手に入れられるものがあるのでお探ししてはいかがか。おもに黒澤進・吉田明宏・中村俊夫三氏が監修。「グッドナイトアンディー」小畑ミキ「ドゥビドゥビ東京」北沢まり「サイケな街」万理れい子ほか。

△幻の名盤解放歌集
 Pヴァインから出ている大河的なカルト歌謡曲コンピで今まで出たCDは20枚近い。おもに昭和30/40年代の作品が中心になっているがひょっと60年に入ろうかという作品もあり、カバー範囲は広い。「幻の名盤解放同盟」による選曲、監修で彼らの哲学に沿って陰陽様々な角度から人間、あるいは世界を構築する何かを照らし出す手がかり的なコンピである。決してお笑いということで済まされるものではない、何かを感じさせる曲群、特にずぶずぶしたムード歌謡のディープな所や藤本卓也の作品に触れるには絶好の素材である。廃盤もあるが多くは注文すれば手に入るはず。「スナッキーで踊ろう」海道はじめとスナッキーガールズ「ラリラリ東京」三浦正弘とアロハ・ブラザーズ「シンボルロック」梅宮辰夫ほか。

△ハイ・パノラミックシリーズ
 コモエスタ八重樫氏が監修した大河的シリーズで各社から発売された。ロカビリー〜GS系の「東京ビートニクス」、ラテンの「南国の夜」「南国の熱風」、途中で頓挫したGS〜グルーヴもの「70’Sジャパニーズ・ボム」その他のシリーズがある。曲間を詰めDJ感覚溢れるグルーヴィーな曲を集めた好コンピで、のちにPヴァインから出た歌手別の編集版にも未収録の作品も多い。特に「東京ビートニクス・キング編・VOL.2」は和製ガレージの最強盤といってもいい出来。残念ながらすべて廃盤である。「東京インディアン」富永ユキ「ゴジラ対ヘドラ」麻里圭子「星娘」沢田駿吾クワルテット他。

△筒美京平ウルトラベストトラックス
 歌謡曲の神様、筒美京平の作品集で各社から発売。先行発売された「ボックス」の補完シリーズの側面を持ち、大ヒットにいたらなかった作品やレア・トラックスなどを主に収録している。カルト的な作品も多く、筒美京平世界を俯瞰できる好企画盤。高護氏監修。「落ち葉のメロディー」小林麻美「ダーティードック」尾藤イサオ「涙は紅く」山本リンダほか。

△あの人がこんな歌を
 CD登場以後最初の各社横断カルト歌謡コンピ。アルファやキャニオンまで参加している。評判の高いシリーズではなく詰めの甘さも目立つが、当時の状況や先駆者としての商業的妥協を考慮すると敢闘したといってよいと思う。なお、これでしかCDとしては聞けない歌がある。全部廃盤。「銀蝶流れ恋」サリーメイ「月世界旅行」アボジー&ペリジー「ウルトラセブン」寺内タケシとブルージーンズほか。

△ソフトロックドライヴィン
 歌謡曲のソフトロック的側面にスポットを当てた90年代に必然的に現れた好企画。正統派ソフト・ロック・ファンにはどうか知らないが歌謡曲者からみたら目から鱗が落ちるような流麗で優雅な曲群に陶酔できること請け合い。土龍団監修。しかし名作がいくつか権利の壁に阻まれ脱落しているのが悲しい。これももう廃盤。「栄光の朝」フィフィ・ザ・フリー「今夜は最高」タイムファイブ「都会を後に」大橋巨泉とザ・サラブレッズほか。

△テクノ歌謡
 これは50年代もの。Pヴァインのピコピコが芸能界を埋め尽くした55年前後のテクノをいかした歌謡曲のコンピ。ややメジャー気味の楽曲が並ぶ。「ああ、レディーハリケーン」近田春夫「ハートブレーク太陽族」スターボー「好っきやねん」ミス花子ほか。8bits監修。コロムビア編が流産したまま。ほかにPヴァインには「おしえてアイドル」シリーズもあるがこっちはお勧めできない。

△笑ウインドー/笑ケース
 東芝ファミリーから出たモノラルブラザーズ監修のコミックソング系ばかりそれぞれ108曲集めた通販もの。「ケース」の方は必携。「ウインドー」の方はやや力不足。「キリン国国歌」ぺぺとホリディ「キャンパスレポート」ステゴザウルス「肌色の歌」プッシーズほか。ほかにも東芝ファミリークラブは邦洋問わず注目すべき企画を数多くしているのでカタログを入手してみることをお勧めする。ほかのファミリークラブも見習うこと。


収録曲も近日そのうちアップするぞ

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